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Everyday is Re:lighted

聴いた音楽や遠征日記などなどなど

舞台 ストレンジ・フルーツ 感想

※ネタバレですのでご注意ください。

舞台「ストレンジ・フルーツ」の感想です。

5/12 13時開演 グローブ座へ行ってまいりました☆

 

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ウェディングドレスにも似た、白いドレスを着て

カナは躊躇もせず 楓の木で首を吊る。

そして千葉は、苦悩という芸術をそこに焼きつけるかのように

その姿をビデオカメラで撮影し続ける。

 

そんな「物語のラストシーン」から始まる舞台「ストレンジ・フルーツ

物語はビデオテープを巻き戻す映像とともに、逆再生をはじめていく。

 

なぜカナは、死ぬことが怖くなかったのか?なぜ千葉は、恐怖を塗りつぶすようにまでして、カナの死体を使った作品(ストレンジ・フルーツ)を作り上げたのか?

過去へ遡るにつれて、アーティスト達の関係性やプロジェクトに招聘された理由が明らかになっていきます。

キモはやっぱり千葉とカナの関係、そしてアートプロジェクトを提案した久良間の過去とは?というところでしょうか。

 

 

 

あれ、この物語がリワインドしてゆく感じ、どこかで・・・。見ていて、映画「メメント」を思い出しました。

遡るほどに途方もないどん底へと向かってゆく「メメント」とは対照的に、「ストレンジ・フルーツ」ではふたりが幸せだった過去へと向かっていく。かつて幼馴染(恋人)だった千葉とカナの関係性やお互いへの愛の大きさこそがストレンジ・フルーツ制作の原動力になったことが痛いほどによくわかります。

なので、ストレンジフルーツ制作を決断してふたりの心が重なったところで舞台が終わるので、確かに不思議とほっこりはするんだけど、でもそれはあくまでもふたりの「過去」であって、「未来」はアレなんだよなぁ・・・、というどうしようもない絶望を、心の半分で忘れることができない。えっ、これで終わり??みたいな終幕の唐突感も含めて、とても奇妙な後味を残す物語でした。

 

ストレンジ・フルーツ(愛する人の心臓を開いてそのまま特殊な方法で剥製にする)は、千葉とカナのストレンジフルーツ制作というゴールに向けた久良間のアートだった、というのが物語のスタートだったわけですが、このあまりに現実味のないwアート作品を軸にしたファンタジーな物語にリアリティを持たせたまっすーとなおちゃんの演技は素晴らしかったと思います、本当に!

 

特に面白いと思ったところは、このふたりがただお互い深く愛し合っていたというだけではなくて、千葉は天性のアーティストであるカナに対して負い目を抱えていたところ(それが原因で一度は別れている)。それでも子供の頃に「カナこそが自分の作品の主人公だ」と誓ったこと、迷いながらも運命をまっとうすることを決めた愛の深さが、悲しみも纏いながら 本当にかっこよかったーーー。。。対して天性のアーティストであるがゆえに常に孤独だったカナ(心臓病で余命わずか)は、そのあまりのエキセントリックぶりに心の拠り所にしていた千葉にも一度は見捨てられ、じゃあどうせ死ぬならって最期に千葉を男にしてやろうと死に対して肝を据えていたところ。千葉にストレンジフルーツを作らせるということはそのまま千葉が苦しむということでもあるけれど(もしかしたら愛憎みたいな感情だったのかも)、それでもやらせてあげたい、千葉を芸術家としての高みに到達させたい、これがカナの愛のかたちなんだなーと解釈しました。途中モリシタや犬飼と口論になるシーンでも、カナの芸術家としてのプライドの高さとか気の強さっていうのはすごく伝わってきて…。久良間はそんなふたりの心理をうまく利用して、ストレンジフルーツの制作を仕向けたんだよね。

 

じゃあ実際どうやるのってところで、千葉の盟友ハリーが招聘されて、詳しくは知らされていなかったのに上手い具合にやり方手順書が千葉に渡ったところはあまりにも調子が良すぎるのでは・・・という感じがしたし、そもそも久良間がなんでこのふたりにそんなに想いをこめるのかも1度の鑑賞では理解しきれなかったのですが、きっとストレンジフルーツのようなすべてを投げ打ち悲しみに暮れ傷つきながら生んだアートは、彼らにとってそれだけでフェティッシュであるということなのでしょう。ストレンジフルーツを見るなら覚悟しろ、と言う千葉を傍目に、妊婦である美晴は死体を見て恍惚とした声を洩らします。「綺麗…。」

 

 

始まる前は黒増田楽しみー☆なんて言ってたけど、いざ見てみたらその怒りの色だけでも黒に青に赤にオレンジに、色んな色のまっすーが見られた感覚があってときめいてしまいました。新しい扉、開けたのかな。これからのまっすーの演技仕事にも期待がふくらみます!

 

久しぶりにお友達にも会えてうれしかったよ~☆

 

 

綴り間違えちゃってゴメンナサイ><